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2021.12.30 クラブ

Jリーグ調査報告を受けて

この度、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(以下、Jリーグ)から、弊クラブの金明輝前監督と弊クラブに対する懲罰処分について、下記のとおり決定がなされましたので、お知らせいたします。

 

まずは、サガン鳥栖のファン・サポーターの皆様、スポンサー企業の皆様、ホームタウン・自治体の皆様、そして、サガン鳥栖を支えていただいている全ての皆様の期待を裏切ることとなり、深くお詫び申し上げます。

クラブでは、6月26日のトップチーム練習中に発生した、金明輝前監督による「指導の適正範囲を超えた行為」について、トップチームの全選手、スタッフの面談、選手会による無記名アンケートを実施し、そのうえで、公平性と客観性を期すために第三者委員会を設け、調査を行いました。その一連の調査において、金前監督による「足払い」以外の行為について問題視する証言もあり、第三者委員会およびクラブが認識していたことは事実であります。

第三者委員会の調査結果について、要約のみを既に発表させていただいております。(金明輝監督の言動における調査と対応についての結果報告)また詳細については、当該行為を受けたとされる選手が特定されるのを避けるため非公開としておりますが、その報告書の中では金前監督の過去の言動等について、「客観的な証拠が存在しておらず、全て関係者の供述によるものであるため、正確な事実認定は困難である」としたうえで、「時には強い言葉や強い口調、態度で指導していたと推察される」とされておりました。またスタッフについても、「萎縮している者や精神的に辛いと感じている者も一定程度見受けられた」、「問題点の伝え方や要求の仕方(言葉の選択、口調、声量、態度など)については、現に萎縮してしまっている選手や疑問を感じている選手もいるし、それが行き過ぎたことで本件(足払い)行為にもつながっている。」と報告されております。

しかし、Jリーグからの指摘どおり、映像や録音など客観的な証拠が存在していなくても、さらに追加で調査を進め、その対象もアカデミースタッフ、当時の在籍スタッフ、既にクラブを離れた選手などに広げるべきでありました。これらの点において、クラブによる調査が不十分であったことを認め、強く反省いたします。

このような判断に至った要因のひとつには、経営体制が交代したことで旧経営体制からこれらの問題の引継ぎがなされていなかったこともあります。またクラブ自体が知見に乏しく初動を含めた対応が不十分だったこと、そして何より、クラブマネジメント側の認識が非常に甘かったことが最大の原因だと認識しており、このような結果を招いたことは、勇気をもって発言、証言した選手、スタッフに対しても申し訳なく、お詫び申し上げます。

弊クラブでは、本処分に係るJリーグからの調査報告を真摯に受け止め、社会的責任ある立場であることを見失うことなく、強い信念を持って再発防止に取り組んで参ります。そしてクラブ理念である「ひとづくり」「まちづくり」「夢づくり」を本気で実現できるのか、また、地域の皆様に愛され、親しまれる資格があるのか、常に自問自答しながら、改めてクラブが生まれ変われるよう挑戦させていただきたいと考えております。

 

= 記 =

【懲罰内容】

■金明輝 前監督に対する懲罰

①公式試合への出場の資格停止8試合又は8試合に相当する期間の経過

②けん責

 

■サガン鳥栖に対する懲罰

①罰金300万円

②けん責

 

【懲罰事由】

■金明輝 前監督に対する懲罰事由

選手及びスタッフらに対し、社会的に許容されうる範囲を逸脱する有形力を行使した、暴力又はハラスメント行為が認められた。また、発言においても指導又はコミュニケーションの方法として必要性を欠く発言内容、かつ、相手方に心理的ダメージを与え、又、就業環境を損なうものである事象があることから、暴力又はハラスメントに該当する行為が認められたため

 

■サガン鳥栖に対する懲罰事由

Jクラブには、暴力、暴言、ハラスメント行為等を発見し、防止するための体制作り、及び各種の防止措置を取ることが求められているところ、金前監督の懲罰事由に当たる行為が長期間にわたって繰り返される間、クラブが防止措置や体制作りを講じた形跡がほとんどなく、金前監督による違反行為を看過してきたため。

 

【Jリーグからの報告内容】

■サガン鳥栖に関する調査報告書(要約・公表版)

 

【再発防止策】

・人権、リスペクト研修会等の実施(8/11公表、延べ3回実施)

・外部相談窓口の設置(8/11公表、9月設置済み)

・強化部の組織体制と管理体制の見直し(8/11公表、検討中)

〈以下、新たに実施する項目〉

・リスクマネジメント対応マニュアル作成

・公開練習などによるオープンな環境づくり

・強化部のガバナンス構築

※再発防止策については形骸化せず実質的にチェック機能が働くようなシステムを断続的にアップデートして参ります。

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